把握


『インスヘ゜クトマシ゛ック!』

リフィルの魔法が発動。
これは敵を知るための術だ。
かけた相手は、

「私を調べてどうするつもりだ?」

戻って来たクラトスだった。
理由は、

「あなたって、謎が多いから。仲間の内に調べておいた方が良いと思って」
「……」

単なる探求心。
言われたクラトスは無言で佇む。 リフィルの性格を判っているから止めない。止めたら蹴りが来る。

「なるほど。今のあなたは光属性に強くて…あら?」
「どうした?」
「み、見間違いかしら」

一度目を離し、擦ってから再度見た。
…が、

「み、見間違いではなくてよ…」
「何がだ?」
「クラトス…あなたって

属性 受

なのね。そして、『攻』に…ロイト゛に弱く、『変態』…ユアンに強い。なるほど…」

上から下までシ゛ロシ゛ロ眺めるリフィルに、またもや何も返せないクラトスは、ただ木のように立ったままだった。 inserted by FC2 system